たびの空 世界各地のたびの記録です

MEX 13 チワワ太平洋鉄道/クリール 

チワワ太平洋鉄道は90年の歳月を掛け1961年に完成。太平洋側のロスモチスから内陸部のチワワまで全長653km。途中、西シェラマドレ山脈や、銅峡谷(Baranca del Cobre)の壮大な景観の中を通過。壮大な自然の中での途中下車は、バウイチボ、ディビサデロ、クリールが一般的であるが、バウイチボやディビサデロは超高級ホテルのみしかないらしい。クリールは安宿から超高級まで数軒のホテルが整備されており、観光の拠点にするには好都合。

ALBUM

【ロスモチス駅】

一等列車のロスモチス発は朝6:00でまだ暗い。アメリカ人の団体観光客がたくさんいた。
【車窓】

出発後3時間ほどは写真のような平原をのろのろと進む。
【一等車の客車】

列車は先頭から気動車2両、食堂車2両、客車2両の計6両で運行。一等車はアメリカからの払い下げの列車を利用しているらしく大変スペースが広く、綺麗で快適。
【一等車の食堂車】

食堂車も大変豪華で綺麗だったが、コーラが一本N$20と市価の5倍した。車内では米ドルも通用。その際のレートは、US$1=N$10。
【車窓】

ロスモチスを出発して3時間を過ぎたあたりから写真のような西シェラマドレ山脈の中へと列車は入っていった。
【車窓】

山の間を縫うように奥地へ進む。
【途中駅】

途中駅では土産物や軽食を売る先住民族「タラウマラ人」が客を待つ。
【ディビサデロ】

ロスモチスを出発して9時間ほどで銅峡谷の中のディビサデロ駅に到着。ここでは、15分停車するため列車を降りて、左の写真の道を50m程下ると、下の写真のような壮大な銅峡谷を見ることができる。しかし、15分だけなのでゆっくり堪能するほどの時間はない。
【ディビサデロ】

見渡す限り壮大な景色が続く。写真の展望台から谷底までの高度差は1000m以上もあるそうだ。写真の左の方に一軒、断崖絶壁に経つ高級ホテルがある。
【クリール中心部】

非常に小さな街であるが、銀行が一軒ありCD機もある。両替所も一カ所確認。多くのホテルは中心部にあり、列車の到着に合わせてホテルの客引きも居るためホテル探しは容易。
左に見えるのがソカロ。正面は駅と観光案内所。
【クリール中心部】

宿泊したホテル「カサ マルガリータ」。非常にアットホームで快適だった。現在増築中で看板がないため外見からホテルと判断するのは非常に難しい。
【クリール近郊】

クリール中心部から車で10分ほどで写真のような美しい自然がひろがる。
【クサラレ滝近郊】

クリールの宿でクリール近郊の1日ツアーに申し込んだ。写真はクリールから南へ約25km。タラウマラ人の女性が川で洗濯をしていた。
【クサラレ滝入口】

ここで入場料(N$15)を払い、約3km歩く先にクサラレ滝がある。
【クサラレ滝】

落差約30mの滝。滝の下へも降りていくことが出来る。周りは素晴らしい手つかずの大自然。
【クサラレ滝近郊】

クサラレ滝を見学したあと、ツアーで連れて行かれたのが左。大きな岩がえぐられた部分に写真の象形文字のようなものが描かれている。これがなんなのかはまったく分からない。
【クサラレ滝近郊】

ツアーで次に連れて行かれたのが写真の教会。幹線道路から未舗装の道へ入り3km程のところにある小さな集落の中の教会。この教会にどんな意味があるのかまったく不明。中には人骨がまつられていた。教会内部では、なぜか先ほど滝の入口で入場料を払い受け取った半券を見せ、切り込みを入れてもらわなくてはならなかった。
【教会の前】

タラウマラ人と思われる子供が日陰で休んでいた。
【アラレコ湖】

クリールから南へ約10km。クサラレ滝からクリールへの帰路の途中寄った。
【原住民の住居】

大きな岩の割れ目に原住民の住居があり、内部を見学するものツアーに含まれていた。
【原住民の住居の中】

中は非常に狭い。薄暗くてはっきりとは分からないが、だいたい4畳半くらいの広さの中に炊事道具を中心に色々なものが置かれていた。寝場所はこの家の外の岩の割れ目の部分にベットがあった。
【ウリケ渓谷】

クリール3日目は、ブーファという所への日帰りツアーに申し込んだ。ブーファへの道中のウリケ渓谷を眺める私。どこまでも壮大な景観が続く。空の青さも印象的。
【タラウマラ高原】

クリールから約80km。ここまでは舗装道路が整備されていたが、写真の交差点を右へ曲がってからは下の写真のような未舗装が延々と続く。
【ブーファ】

上の写真の交差点を曲がってから約1時間後、ここがブーファだと言われ断崖絶壁で車を降ろされた。ブーファというのがどんな所なのか、ここまで来てやっと判明した。周りには何もない。すごいところだ。
【ブーファ】

周りは見渡す限り写真のような景色。クリールから約4時間かけてくるだけの景色だと思う。
【ブーファ】

ここで1時間程休憩をとり、帰路へ。何処までも続く山、山、山。この細い未舗装の道路の約60km先の終点には街があるということだが、とても信じがたい。
【クリール近郊】

クリール4日目は近郊への乗馬ツアーを申し込んだ。往復約3時間半程の行程。
【クリール近郊】

馬の背中からの風景。馬がゆっくりと歩いている時は快適だた、小走りすると一番尻へのダメージが大きい。どうせ走るなら全力で疾走してくれる方がまし。
【アラレコ湖】

1時間半程でクリール2日目に訪れたアラレコ湖に到着。ここでしばし休憩。
【馬小屋】

3時間半私を背に乗せ頑張ってくれ喉が渇いていたのでしょう。途中、馬の背に乗り川を横断している時に馬が足を滑らせ馬もろとも川へ転落しそうになったりもしたが、大変おもしろいツアーだった。

INFORMATION

■チワワ太平洋鉄道のチケット(ロスモチスでの購入方法等)  
チワワ太平洋鉄道のチケットはロスモチス駅か市内にある「Flamingo,S.A」という旅行会社で購入できる。「Flamingo,S.A..」は市内一の高級ホテル「Santa Anita」の一階にあるが、「Santa Anita」の宿泊客でなても問題なく利用できる。一度購入(予約)すると、一度だけ予約日の翌日への変更のみが可能である。また、下記料金で一カ所途中下車が可能なようである。料金と到着予定時間は下記の通りとなっているが到着予定時間は全くあてにならない。

ロスモチスからチワワ方面
駅名 一等
到着予定時間
一等料金
(N$)
Bahuichivo 11:12 395.20
Pasada Barrancas 12:25 460.80
Divisadero 12:35 467.05
Creel 14:14 557.65
Cuautemoc 17:25 812.25
Chihuahua 19:50 1020.00

チワワからロスモチス方面
駅名 一等料金
(N$)
二等料金
(N$)
Cuautemoc 207.75 102.15
Creel 463.90 228.10
Divisadero 554.50 272.65
Pasada Barrancas 560.75 275.70
Bahuichivo 626.40 307.95
Los mochis 1020.00 501.50

■クリールのホテル  
クリールにはホテルは安宿から高級まで数軒ある。その中でも商売熱心なところはチワワ太平洋鉄道(一等二等両方)の到着に合わせて駅に客引きに来ている。私が滞在した「カサ マルガリータ」はぜひお勧めする。場所はソカロの目の前であるが、現在改築中のため看板はない。ドミトリーも個室も大変清潔である。ドミトリーは1泊N$70。シングルN$200。ツインN$250。トリプルN$300。すべて朝夕食付きである。その朝夕食も決して付録のようなものではない立派なものでお代わりも可能。宿主催のクリール近郊へのツアーは5種類あり希望に応じて乗馬ツアーなどもアレンジしてもらえる。このような安い宿泊料金を維持するためにも宿主催のツアーに是非参加して下さいとの張り紙がある。また、アルコールの持ち込みは禁止されており宿でビールを購入すると1本N$10である。夜、主人の好意によりテキーラが無料で振る舞われるのも嬉しい。

カサ マルガリータ外観 ドミトリー

■クリール発のツアー  
カサマルガリータに宿泊すれば5種類の近郊ツアーが用意されている。ツアーの内容は、
 1.クサラレ滝と、アラレコ湖などの近郊ツアー N$100
 2.ホットスプリング(温泉)ツアー N$100
 3.ディビサデロツアー 料金不明
 4.どこか渓谷のツアー 料金不明
 5.ブーファツアー N$250
私は、1と5に参加した。
上記以外には乗馬ツアーをアレンジしてもらったが、自由に時間が決められ1時間N$50だった。ただし、馬に限りがあるため要予約。また、6時間コースをアレンジしたイギリス人曰く、長すぎたとのこと。私は3時間コース。

■クリールからの移動  
クリールからの移動はチワワ鉄道以外にもバスが選択可能である。バスは近隣の街やチワワへ出ているようであり、すべて駅の北側の道路から出発している。